リンク 実験小説の最高峰。 「自分が小説の登場人物であると認識している」主人公が、誘拐された妻と娘を探す話……という筋書きは何の意味も持たない。 虚構であること、作者が虚構の世界を紡ぎ出すという行為そのものが、虚構化(=小説化)している。 期待していたが、面白かったかと言われると厳しい。 ただ、何というか、究極の写実主義の小説と言えるのだろうな。 生真面目に書き過ぎて、実験小説と呼ばれるようになってしまった、みたいな。